運動器の機能を向上させましょう

公開日 2018年05月01日

最終更新日 2018年07月31日

足腰を鍛えて、いつまでも元気に

要介護状態に直結する運動器の機能低下

「運動器」とは聞きなれない言葉ですが、足・腰、筋肉、骨などの運動にかかわる器官を総称して「運動器」といいます。
65歳以上の高齢者が要介護状態になる原因のうち、高齢による衰弱、転倒・骨折、関節疾患など、運動器の機能低下に関係するものが全体の3割を占めています。
要介護状態にならないようにするには、運動器の機能の向上、つまり足腰を鍛えることが大切です。

要介護の原因(65歳以上)

脳血管疾患17.2%、認知症16.4%、高齢による衰弱13.9%、転倒・骨折12.2%、関節疾患11.0%、その他29.3%

出典:平成25年国民生活基礎調査

何歳になっても筋力は向上できます

これまで足腰を中心とした運動器の機能低下は、「年だから仕方のないこと」とされてきましたが、実はこれらの多くは使わないことによってなまってしまう現象です。
最近の研究からは、たとえ90歳以上の高齢であっても、活発に体を使うことで運動器の機能は向上することがわかっています。

筋肉に適度な負荷をかける運動も

「私は毎日歩いているからだいじょうぶ」と思っていませんか。
ウオーキングや散歩は心肺機能の向上などに大きな効果がありますが、使う筋力は最大筋力の20〜30%程度。それだけでは筋力の維持はできても向上はしません。
筋力を向上させるためには、筋肉にややきついと感じる程度の負荷をかける運動が効果的です。

はじめましょう!  足腰を鍛えるための簡単運動

脚の後ろ上げ

  1. いすから少し離れて立ちます。両手でいすの背をつかんで、上体だけ45度ほど前に傾けます。
  2. ひざが曲がらないように、片方の脚をゆっくり後ろに上げます。
  3. そのままの状態を1秒間続けた後、ゆっくりと元の姿勢に戻します。

4分の1スクワット

  1. 肩幅より少し広めに立ちます。
  2. 上体をまっすぐにしたまま、1、2、3、4でひざを4分の1ほど曲げて腰を落とし、1、2、3、4でひざをのばして元の姿勢に戻ります。

つま先立ち

  1. 両足を軽く開いて、いすから少し離れて立ちます。
  2. つま先を軸として、1、2、3、4でゆっくりとかかとを上げ、1、2、3、4でゆっくりと下ろします。